
- クラウドソーシングでWeb制作案件にたくさん応募してるのに全然受注できない
- 競合のWeb制作者が多すぎて選ばれる気がしない
- 実績がないからどうやってアピールすればいいかわからない
クラウドソーシングで活動しはじめて間もないWeb制作者は、「いかに良い提案文を作るか」ということに気を取られがちです。
しかし、いかにすばらしい提案文を作りこんでも、それだけで受注することはできません。
クライアントは案件の依頼時、不安を抱えています。
「期限までに完成するだろうか」
「最後まで投げ出さずに品質を高めてくれるだろうか」
「ちゃんとコミュニケーションして要望を汲み取ってくれるだろうか」
このような不安を解消するため、多くのクライアントは提案文を読んだ後、プロフィールをチェックします。
つまり、受注するためには、プロフィールを通してクライアントから「この人に発注すれば大丈夫そう」と安心してもらう必要があります。
逆に、プロフィールが雑なワーカーは、仕事も雑だろうと思われて信頼されません。
本書では、クライアントに安心感を与えて受注率を高めるためのプロフィールの作り方を徹底解説します。
ちなみに、私は本書の内容を実践することで、学習開始から1か月後の実績ゼロの状態で初受注できました。月収30万円達成後も本書の内容を継続的に実践し、安定した結果を得られています。
もちろん、プロフィールだけではありませんが、本書の内容なしでは絶対に達成できなかったでしょう。
これから営業をはじめる人はもちろん、ゼロイチ達成後に伸び悩んでいる人にとっても非常に有益な内容ですので、ぜひ参考にしてください。
※本書では「クラウドワークス」での事例を中心に解説しますが、ランサーズやココナラなど他のクラウドソーシングサイトにも当てはまる内容です。また、クラウドワークスの画面キャプチャや設定項目名は2024年12月時点のものです。
私がWeb制作の学習をはじめたのは2023年11月で、Web制作では「超後発組」です。
また、本業(会社員)&育児(5歳・3歳)がありながらの副業です。
共働きなので、平日は会社のあとの家事育児(子どもの迎え・夕食の準備・お風呂・寝かしつけ・洗濯・片付けなど)をワンオペでやっているので、作業時間は早朝と深夜のみです。土日は基本的に家族との時間にしていて、日中は作業していません。
後発かつ作業時間が限られた中でしたが、それなりの結果を出すことができました。
その要因として、正しいノウハウを学び、愚直に実行したことが大きかったと思います。
本書では、そのノウハウを惜しげもなく公開しちゃいます!
プロフィール作成の7つのポイント
プロフィール作成において、とくに以下の7つが重要です。
①「プロフィール写真」「名前」で第一印象を良くする
②スキル・経験歴、提供できる価値をしっかり書く
③過去の経歴・経験、趣味・特技などを多角的に書く
④制作実績(ポートフォリオ)を見やすく掲載する
⑤プロとしてマイナスイメージにつながることは書かない
⑥詳細情報もすべて埋める
⑦実績、アピールポイントが増えたら忘れず反映する
以下の章で、順番に解説していきます。
①「プロフィール写真」「名前」で第一印象を良くする
プロフィール写真と名前は、第一印象を決める重要な要素です。
というのも、クライアント側の応募者一覧画面に表示されるのが、この2つの情報だからです(下図)。

この時点で違和感や不快感を与えてしまうと、クリックすらされません。
「そんなことあるの?全部見るんじゃないの?」と思うかもしれませんが、50件、100件の応募があるなかですべてに目を通すことは不可能です。よって、この時点でマイナス印象を与えてしまうと、容赦なく足切りされます。
それでは、具体的にどうすれば良いか、手前味噌ながら私のプロフィール事例を交えて解説します。
プロフィール写真
顔全体(とくに目元)が明るくはっきりと写り、笑顔でカメラ目線の写真を選びましょう。余裕がある方は、就活の履歴書に載せる写真のように、カメラスタジオで撮影してもらうのがベストです。
顔出しNGの人は似顔絵イラストでもOKです。その場合も笑顔で安心感を与えるものを用意しましょう。ココナラで数千円で依頼するのがおすすめです。
よくペットの写真や謎のイラストを設定している人がいますが、絶対NGです。
名前
わかりやすい日本語の名前(「苗字のみ」または「苗字+名前」)を設定しましょう。
実名NGの場合はビジネスネームでもOKですが、「よっちゃん」「タカ」など友人間で呼び合うようなニックネームはやめましょう。
「亀井@IT職9年」のように、名前のあとに経験や強みを入れてアピールしましょう。わかりやすくアピールできるものがない場合は、「@丁寧制作」「@寄り添い対応」など安心感を持ってもらえるフレーズを入れましょう。
英数字の羅列や意味不明な略語は避けましょう。「taro123」のような名前では、プロフェッショナルとしての印象を損ねてしまいますし、覚えてもらうこともできません。
②スキル・経験歴、提供できる価値をしっかり書く
Web制作は、いわば「Web界の総合格闘技」です。
どういうことかと言うと、デザインやコーディングなどの制作そのものに直結するハードスキルだけでなく、様々なスキル・経験を活かせるビジネスであるということです。
SNSに詳しい人は、制作したサイトにSNSから人を集めるアイデアを出せるかもしれません。
システム開発の経験がある人は、難しいIT用語をかみ砕いて説明することでクライアントに安心感を与えられるかもしれません。
特定業界、たとえば何かの店舗で働いたことがある人は、来客数や顧客単価を増やすにはどういう取り組みをすればいいか、クライアントと一緒に知恵を出すことができるかもしれません。
ホームページを作りたいと思っているクライアントの多くは、ホームページ自体がほしいのではなく、ホームページによって会社の課題を解決したいのです。
すると、一見するとWeb制作と関係ないようなスキルが、あるクライアントにとっては非常に大きな魅力になる、ということが珍しくないのです。
とくにノーコードWeb制作は、実績ゼロでも比較的高い単価で案件獲得ができる「初心者に優しい副業」ですが、それはWeb制作以外の様々なスキルや経験が活かせるから、というのが大きいです。
ぜひ、そのメリットをしっかり活用し、Webに関連するか否かに関係なく、あなたのスキルや経験はすべてしっかりとアピールしましょう。
もちろん、
・WordPressでブログを立ち上げたことがある
・会社のホームページ維持管理でWordPressを使ったことがある
など、Web制作に直結する経験があるとアピールしやすいので、忘れずに書くようにしましょう。
実務経験がなくとも、HTML・CSS・デザインなど学習中のスキルを書いてもOKです。
また、このようなハードスキルだけではなく、次のポイント(③)でソフトスキルや幅広い経験をしっかり記入することで、十分に魅力的なプロフィールになります。
クラウドワークスでの設定箇所
クラウドワークスでは、プロフィール編集画面の「スキル登録・スキル検定」から設定できます。
また、とくにアピールしたいスキルや提供価値については、上記だけでなく、「ワーカー情報編集」から登録できる「自己PR」の文章でも書くようにしましょう。これについては、本書最後の章『プロフィール文テンプレート・解説』にて説明します。
③過去の経歴・経験、趣味・特技などを多角的に書く
この部分は軽視されがちなのですが、実績をアピールできない初心者にとって、実は非常に重要な差別化ポイントになります。
たとえば以下のような内容を入れることで、受注の重要な決め手になることがあります。
- これまで経験した業界・仕事内容
- 学生時代に学んだこと・経験したこと
- 過去に体験したこと
- 仕事に対する姿勢(他人から言われたことなどのエピソードがあるとなお良い)
- 保有資格
- 趣味
一番わかりやすいのは経験した業界・仕事内容です。
飲食店で働いた経験がある人の方が、働いたことがない人よりも、飲食店のサイト制作案件を受注しやすい場合があります。サイトの文章やデザインを作りこむ上で業界知識はこの上ない武器になりますし、クライアントもそれがよくわかっています。
他にも、以下のように過去の経験・趣味が有利に働く場合があります。たとえば、
・育児経験 ⇒保育園や学習塾のサイト制作案件を受注しやすい
・カフェ巡りが趣味 ⇒カフェのサイト制作案件を受注しやすい
ソフトスキルやマインド面の強みを、過去の経験や第三者評価で裏付けるのも有効です。たとえば、
・法人営業を3年間経験 ⇒要望をヒアリングする力には自信がある
・パソコン教室で2年感勤務 ⇒ITやWebの経験が少ない方にもわかりやすく教えられる
・ともに働く同僚やお客様から「〇〇さんなら最後までやり切ってくれるから安心」と太鼓判をもらうことが多い ⇒真面目さ、責任感が強み
・共働き育児を6年間継続 ⇒限られた時間で成果を最大化する効率の良さ、大変なことも投げ出さない精神力が強み
また、クライアントと共通点があれば、親近感を持ってもらえる可能性があります。
出身高校が同じであることがきっかけで話が弾み、受注できたという人もいます。
このように、過去の経験・趣味などが意外な形で有利に働く場合があります。
クラウドワークスでの設定箇所
これらの情報は基本的に、「ワーカー情報編集」から登録できる「自己PR」の文章に反映します。ですので、先ほどのポイント(②)と合わせて、本書最後の章『プロフィール文テンプレート・解説』にてまとめて説明します。
④制作実績(ポートフォリオ)を見やすく掲載する
どんなクライアントワークでも、実績は必ず見られます。
Web制作の場合、クライアントは実際の制作物を確認し、完成形をイメージしたうえで発注を決めます。
Web制作のスクールで学習されている方で、「ポートフォリオ掲載可能なデモサイト」を課題として作成する場合、とくに駆け出しのうちは必ず掲載しておきましょう。
そして、実案件で制作したサイトはどんどん追加していきましょう。
⑤プロとしてマイナスイメージにつながることは書かない
プロフィールはもちろん、提案文やクライアントとのやり取りすべてにおいて、クライアントを不安にさせるようなマイナスの情報はできるだけ書かないようにしましょう。
私は発注者として制作者を募集をすることも多いのですが、よく、
「副業でWeb制作をしています」
「駆け出しですが頑張ります」
などと入れてくる人がいます。
「多少のミスや遅延は多めに見てください」という予防線を張っているのかもしれませんが、片手間、経験が浅いという悪い印象しか受けません。そんな人に大事な会社のホームページ制作を任せたいクライアントはいないでしょう。
たとえば、以下のように言い換えるようにしましょう。
NG例
本業で美容師をしながら副業でWeb制作をしています。まだまだ駆け出しですがやる気だけは誰にも負けません!
⇓
⇓
改善例
私は美容師として10年間、毎日10名ほどのお客様のご要望をヒアリングし、ヘアスタイルをご提案してきました。Web制作においてもこの経験を活かし、クライアント様との丁寧なコミュニケーションを行うことで、理想のホームページをご提供します。
どうでしょうか?改善例の方はむしろプラスの印象を受けるのではないかと思います。
もちろん、クライアントから聞かれた場合は正直に答えるようにしてくださいね。ただし、その場合でも「副業」ではなく「兼業」という言葉を使うと良いでしょう(片手間、サブではなく、本業の1つとして取り組んでいるという印象になります)。
⑥詳細情報もすべて埋める
ここまで説明してきた箇所以外にも、プロフィールで設定できる欄はすべて埋めるようにしましょう。
クラウドワークスでの設定箇所
クラウドワークスの場合、プロフィール編集画面の以下の赤枠項目をすべて埋めましょう。
- ワーカー情報編集
- スキル登録・スキル検定
- ポートフォリオ・経歴登録
- NDA(秘密保持契約)
- インボイス ※発行事業者の場合
- 基本情報編集
- 本人確認書類提出
- 振込先口座登録
⑦実績、アピールポイントが増えたら忘れず反映する
プロフィールは一度つくったら終わりではありません。実績が増えるごとに、こまめにアップデートするようにしましょう。
ポートフォリオはもちろん、プロフィール文のなかで言及している実績や経験についても忘れずに更新するようにしてください。
補足:ココナラやランサーズは「カバー画像」も必要
クラウドワークスでは必要ありませんが、ココナラおよびランサーズでは、プロフィール上部に表示するカバー画像も必要になります。

また、ココナラ、ランサーズには「サービス出品」という便利な機能があります。サービス出品をする場合、またプロフィール用のカバー画像とは別に、サービス出品用のカバー画像を用意するのが望ましいです。
サービス出品は、募集文に対してこちらから営業をかける(PUSH型営業)のではなく、クライアントが出品を見て問合せをしてくる(PULL型営業)という機能です。ココナラはPUSH型よりPULL型の方が利用者が多いので、ココナラを利用したことがある人はイメージしやすいと思います。
※なお、ランサーズは「サービス出品」ではなく「スキル出品」という名前ですが、機能としては同じです。
サービス出品用の画像のイメージは以下のような感じです。
■ココナラ

■ランサーズ

制作実績や評価が少ないうちは出品経由で問合せがくることはなかなかありませんが、PUSH型営業をきっかけにあなたのプロフィールを見に来た人がサービスを見てくれることがあり、追加アピールの場になります。
そのため、余裕がある人はサービス出品もできるだけしておいた方が良いです。
これらの画像は、できればある程度コストをかけてでもプロのWebデザイナーに制作してもらうことを強くオススメします。
というのも、どちらの画像も利用者の目に最初に飛び込んでくるものです。Web制作というデザイン要素がある業務なのにその画像がチープなデザインだと、かなり印象が悪いですよね。
なお、それぞれの画像の推奨サイズは以下の通りです。
| ココナラ | ランサーズ | |
|---|---|---|
| プロフィール用カバー画像 | 2560x840px(共通) | |
| サービス出品用カバー画像 | 1220×1240px | 1220x686px |
プロフィール文テンプレート
ここからは、私が実際に月収30万円を達成したときのプロフィール文をテンプレート化して掲載します。
テンプレート全文(解説付き)
※スマホで見えにくい場合は、PCでご確認ください。


テンプレート全文(コピペ用)
ホームページ制作事業、Webマーケティング支援事業をしている〇〇と申します。
■事業サイト(ポートフォリオ)
https://○○○○
■サービスの特徴
【圧倒的なコストパフォーマンス】
お客様の目的・ご要望をじっくりお聞きし、商品・サービスの魅力を引き出す高品質なサイトを提供します。
【制作・保守・マーケティングを一気通貫で対応】
集客や申込など成果につながるサイト構成を設計し、形にします。
公開後の保守・集客強化もお任せください!
ビジネスの成長に貢献するホームページをお客様とともに育てます。
【丁寧な対応・サポート】
Webに不慣れな方もご安心ください!
分かりやすい言葉で丁寧に説明いたします。
■プロフィール
【略歴】
Web制作に携わる以前は業界最大手インフラ企業にて9年間、システム開発、Webマーケティングの実務経験を積んできました。
また、ガジェット系TikTokアカウント(1.5万FW)をはじめ、ブログやSNSでIT情報を発信しております。
【経験】
上記の経験を活かして、専門領域であるサイト構築とWebマーケの知識を掛け合わせ「集客につながるサイト制作事業」を運営しております。
長年、プロジェクトリーダーとして、多くの法人顧客様や協力会社様と対話しながら計画を推進してきたため、コミュニケーション力や要望を聞き出す力には自他ともに定評があります。
【対応業務】
・WordPressサイト制作
デザイン・実装
スマホ対応(レスポンシブ)
セキュリティ対策
公開後の保守管理
・Webマーケ支援
SEO・MEO対策
SNS・LINE運用
【その他】
・趣味:野球・スキー・ギター
・2児の父
持ち前の真面目さ、誠実さを活かし、お客様のビジネスに全力で貢献いたします!
最後に
お疲れさまでした!
本書の内容を活かしてプロフィールを作成することで、駆け出しの方はスムーズなスタートダッシュを、2件目以降の案件獲得に苦戦している方は大きな飛躍を実現できるはずです。
もし、
「自分の場合はどのようなアピールができるかわかならい…」
「大した経験がないから強みなんて思いつかない…」
という方は、ぜひ私の公式LINEからお気軽にご相談ください。
本書を受け取った方限定で、どのような強みをアピールすれば良いか、アドバイスさせていただきます!
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
あなたの成功を心より応援しております。

